ライターをしている中で、地味にめんどくさい作業があります。Markdownで書いた原稿を、Word文書(.docx)に変換する作業です。
そもそも、Markdownは書きやすいんですよ。テキストエディタで簡単に書式ごと書けるし、アウトライナー機能付きのエディターを使っていれば、章や節などのブロックごとごっそり文章を入れ替えるのが簡単だし。だから、文章の骨格はMarkdown形式で書いてしまって、最後にクライアント指定のデータ形式に変換するのが、常のやり方になっています。で、割とあるのがMicrosoftのWord形式で納品してください、というパターン。そう、.docxファイルですね。
となると、何を使ってMarkdownを変換するか、が次のテーマになります。なぜだかわからないけれど、WordからMarkdownファイルを開いても、全然書式作ってくれない。あんなに歴史のあるプログラムなのに、なぜここだけ手抜きをしているんですかね。ほかの専用アプリもそれなりに重くて、軽快さには事欠きます。
そこで作ったのが よろしくMDOCX。mdをdocxにする、ということで、名前は往年の名作漫画「よろしくメカドック」のもじりです。Markdownを簡単に自然にWordへ変換する、そんなツールを目指しました。生成AIのおかげで、足りないツールは自分で作れる。いい時代になりました。
よろしくMDOCXとは

ブラウザ上で動作する、完全クライアントサイドのMarkdown→Word変換ツールです。
最大の特徴はファイルがどこにも送信されないこと。変換処理はすべてお使いのPC上で行われます。原稿の内容をクラウドに上げたくない、という場面でも安心して使えます。
主な機能

2つの変換モード
直接入力モードでは、テキストエリアにMarkdownを貼り付けるとリアルタイムでプレビューが更新されます。書きながら仕上がりを確認できます。
ファイル変換モードでは、.mdファイルをドラッグ&ドロップで読み込み、確認・編集しながら変換できます。
3種類の保存オプション
変換時の出力も柔軟に選べます。
- 💾 .md保存 — Markdownのまま保存。docxは作りません
- 💾+📄 md+Docx — MarkdownとWordの両方をダウンロード
- 📄 Docxのみ — Word文書だけ生成
クライアントからdocxで欲しいと言われた日だけdocxを出して、普段は.mdで管理する、という使い分けができます。まあ.mdの編集については、専用の編集ソフトを使った方が効率がいいかもしれません。
最後の微調整をしつつ.docxに変換するフェーズで使うのが最も適した使い方なんじゃないでしょうか。
対応している書式
見出し(H1〜H6)、太字・斜体・打ち消し線・インラインコード、箇条書き・番号付きリスト、テーブル、引用ブロック、コードブロック、水平線に対応しています。ライターが日常的に使う書式はひととおりカバーしています。
文字数カウント
テキストエリアに常時表示されます。改行や制御文字は除外し、絵文字も1文字としてカウントします。カウント基準はツールチップで確認できます。
使い方
- よろしくMDOCX にアクセス
- Markdownを入力、またはファイルをドロップ
- プレビューで確認
- 保存ボタンを選んでダウンロード
それだけです。インストール不要、アカウント登録不要、ファイルのアップロードなし。
技術的な補足(興味ある方向け)
変換ライブラリには docx.js と marked.js を使用しています。両ライブラリをHTMLファイルに埋め込んでいるため、外部への通信なしに動作します。
用紙サイズはA4とUS Letterに対応しています。出力されるdocxはMicrosoft Word、LibreOffice Writer、Googleドキュメントで開けます。
同じシリーズのツールとして、今すぐMask Me(顔ぼかしツール)、ハンコ押し太郎(PDF電子印鑑ツール) も公開しています。いずれも同じコンセプト——ブラウザ完結、ファイル送信なし——で作っています。
使ってみて気になった点があればフィードバックをいただけると嬉しいです。