ライターにとって、取材するときには録音が欠かせず、執筆するときは文字起こしが欠かせません。AIによる便利な文字起こしツールがたくさんありますが、現場取材をする者にとっては、インターネット接続がなくても標準アプリで録音と文字起こしをできるスマホ・Google Pixelシリーズは執筆時間を大幅に減らせる超便利アイテムです。
2025年8月下旬、Pixelシリーズの最新バージョン、10シリーズが発表になりました。Pixel 10・Pixel 10 Pro、Pixel 10 Pro XL、Pixel 10 Pro Foldの4機種が発表となり、Pixel 10 Pro Foldのみ同年10月発売、それ以外は8月28日発売となっています。
2世代前の8 Proを使っていた私は、ストレートタイプで最も画面が大きく機能も高いPixel 10 Pro XLに買い換えることに決定。その決定の理由や、安く購入できるクーポンについて解説します。
ライターから見たGoogle Pixel 10 Pro XLの特徴と選定理由
スマートフォンとしての性能・機能は、すでにスマートフォンの専門サイトやブログ・動画で語られているでしょう。仕様は文末に挙げておきますが、細かい所を確認したければ、適当にぐぐって探してください。
54歳のフリーライターとして感じるPixelシリーズ・Pizel 10 Pro XLの特徴と魅力をお伝えします。
標準録音アプリによる自動文字起こしが秀逸
たしか、Pixel 6シリーズから実装された、標準録音アプリによる自動文字起こし。クラウドサービスのGoogle Recorderにバックアップされ、Pixel本体でもWeb上でも、テキストのある部分に触れれば、その部分から音声を頭出しするように再生できます。
AI文字起こしツールはいろいろありますが、スマホ本体に搭載され、インターネット接続なしに文字起こしできるのはPixelが先行しているもので、一日の長があるのではないでしょうか。
Pixelの処理を司る心臓部分・Tensorは、8 Proから2世代バージョンアップし、Tensor G5となっています。文字起こしの精度が上がっているかどうか、確かめたくなりました。
なお、取材時の録音は必ずスマートフォン2台で行なっており、もう一台はPixel以外のスマホ・録音ツールを使っています。2台が同時に壊れたり録音失敗する可能性はとても低くなるため、現状はこれで十分と考えています。良いウェアラブルと出会えたら3台目もあるかもしれないけれど。
6.8インチの明るい大画面は老眼に優しい
年を取って目が弱くなると、大きな文字にたいするありがたみがグンと増してきます。
ただ、スマートフォンは全体のサイズ(画面サイズ)が決まっているため、文字を大きくすると1画面あたりの情報量が減っていくのが悩ましいところ。
少しでも大きな画面を使えれば、その分、大きな文字と一画面辺りの情報量の維持を両立させやすくなります。
コンパクトさに欠ける、片手での文字入力がしづらく(できなく)なるといった不利よりも、僕にとっては文字の見やすさの方が優先です。
また、面の明るさが3300ニトに増したのも外で取材することがある者にはありがたいポイントです。会議室やイベントホールだけの取材であれば画面の明るさはそこまで気にすることはありませんが、外で取材する場合には、日光で画面が見にくくなるケースがけっこうあります。
外で取材することがある人にとっては、画面の明るさは重要です。
カメラはソフトウェアの性能向上に期待
カメラのハードウェアについては、仕様書上の変化はあまり感じられませんでした。ただ、様々なカメラや画像処理ソフトでAIによる処理で画質向上を図っている昨今なので、Tensor G5に2バージョン上がったことによる様々なAI処理は期待したいところですね。
うまく情報を補完してシンプルな写像を高精細化できる100倍ズームや、AIによる撮影アドバイスなど、興味ある機能は沢山あります。
うまいことやってくれて、インスタ投稿なんかが楽にできるようになったらいいのだけれど。
AIとスマホの更なる融合に期待
AIが大流行の2025年ですが、AIとスマートフォンを融合させている企業はGoogleしかありません。
アップルはスマートフォンは優秀ですがAIが何周か遅れており、マイクロソフトは現役のスマートフォンを発売していません。
その点、GoogleはGeminiというAIを持ち、これを最新のPixelに積極的に融合させています。
- 端末内で処理できる最新のサポート機能Magic Cue
- その日の様々な情報をカレンダーやKeepなど複数のサービスから集約し表示してくれるDaily Hub
- 自分が話した言葉をそのまま翻訳してくれる音声アプリVoice Translation
- 写真のレベルアップが図れるかもしれないCamera Coach
このあたりの機能がフリーランスである自分のスケジュール管理や事務作業の軽減化に役立ってくれるのではという期待をせずにはいられません。
お得な買い方とクーポンの取得
Pixelの購入はキャリア経由やGoogleストアから行なえます。他社のスマホは2年で返却することを前提に携帯キャリアなどで購入することが多いのですが、Pixelに関しては新機種の発売時に旧機種を高額下取りしてくれるので、Googleのストアで購入するようにしています。
自分の場合は、スマートフォン本体を192,900円で購入しましたが、ここに
- クーポン20,000円
- Pixel 8 Proの下取り価格65,000円
の恩恵があり、下取りが満額で通った場合には、差し引き107,900円で購入できることになります。
これに、Googleストアポイントが56,000円付与されます。
クーポンはアクセサリ購入にも次の本体購入にも
ワイヤレスイヤフォンや充電器、スマートウォッチなどの関連製品の購入に使えます。日本の場合、プロモーションなどで受け取ったGoogleストアポイントは2年有効のため、いま使わずに2年後のスマートフォン買い換え時に適用できれば、更に安くスマートフォンを購入できるでしょう。
もちろん、必要性があれば、アクセサリを購入するのもアリです。僕はワイヤレスイヤフォンを入手しようかなと思っています。
下取り価格は新機種発表時に高くなる
古いPixelの下取り価格は、新機種発表時に高くなる傾向があります。PixelをGoogleストアで購入する場合であれば、新機種の発表時に購入手続きを取り、そこで下取りに出してしまうのがオススメです。
下取りは購入後少しして手続きをするので、一時的に2台持ちにできます。新旧機の比較や、安全確実に移行することができます。
クーポンは複数の経路がある
自分の場合は、Googleストアからのメールと、AndroidのPlayストアアプリに、Pixelのクーポンがありました。前者は10,000円、後者は20,000円でした。
前者はメールなので、普段からメールチェックをしていれば探し出せるでしょう。しかし、後者はきちんと探さないと見つけられません。
Playストアアプリから自分のアイコンをタップし、
「Play Points」→「特典」を選択します。
下の方にGoogleからの通知がありました。
開いてみると、「対象のスマートフォンが20,000円引き」というメッセージとともにプロモーションコードが。
画面下に派「特典を利用」のリンクがあり、このプロモーションコードを適用した状態で買い物の手続きをはじめられました。
クーポンの額はGoogleサービスの利用度や支払い金額などに応じて、上下するはずです。僕の2万円がどのレベルかは知りませんが、メールのと比べて高い方を選んだ、というところです。
Pixelはライター仕事に有益。購入の検討をオススメします
ここで紹介した機能をもし使ったことのないライターさんがいらっしゃったら、自動文字起こしの機能を使うだけでも衝撃を受けるはずです。完全ではないし、専門用語もしっかり起こせるかの保証はありませんが、自分が取材した記憶と合わせて自動文字起こしのテキストを読めば、取材の情景を思い出すことができるはず。
カメラはPixelのモデルによって差別化が図られていますが、文字起こしは多分、世代で同じ挙動を取るはずです。
取材から文字起こし・取材の記憶振り返りまでの工程をショートカットできるPixel、購入を検討してみても良いと思いますよ。
Google Pixel 10 Pro XL仕様
Google Pixel 10 Pro XLの仕様は以下の通りです。
Google Pixel 10 Pro XL 技術仕様
項目 | 仕様 |
---|---|
基本情報 | |
価格 | ¥174,900より(月額¥7,288、24回払い) |
カラー | Moonstone / Jade / Porcelain / Obsidian |
ディスプレイ | |
サイズ | 6.8インチ(171mm)Super Actua ディスプレイ |
解像度 | 1,344 x 2,992 |
タイプ | LTPO OLED、486 PPI |
リフレッシュレート | スムーズディスプレイ(1~120Hz) |
アスペクト比 | 20:9 |
保護ガラス | Corning® Gorilla® Glass Victus® 2 |
輝度 | 最大2,200ニト(HDR)、3,300ニト(ピーク輝度) |
コントラスト比 | 2,000,000:1以上 |
色深度 | 24ビットフルカラー(1,600万色) |
サイズ・重量 | |
サイズ | 162.8mm(高さ)× 76.6mm(幅)× 8.5mm(厚さ) |
重量 | 232g |
バッテリー・充電 | |
バッテリー容量 | 標準5,200mAh(最小5,079mAh) |
バッテリー駆動時間 | 30時間以上 スーパーバッテリーセーバー使用時:最長100時間 |
急速充電 | 約30分で最大70%充電(45W以上のUSB-C PPS充電器使用時) |
ワイヤレス充電 | Google Pixelsnap ワイヤレス充電(Qi2認証済み)最大25W |
ストレージ・メモリ | |
RAM | 16GB |
ストレージ | 256GB / 512GB |
プロセッサー | |
チップセット | Google Tensor G5 |
セキュリティ | Titan M2 セキュリティコプロセッサ |
カメラ | |
フロントカメラ | 42メガピクセル Dual PD 自撮りカメラ(オートフォーカス機能付き) 絞り値 ƒ/2.2 ウルトラワイド画角 103° |
AI機能 | |
AI機能 | Gemini Nano あなた専用のAIアシスタント、Gemini Gemini Live Geminiアプリ Pixelスクリーンショット マジックサジェスト かこって検索 リアルタイム翻訳 通話アシスト |
OS・アップデート | |
OS | Android 16搭載 |
アップデート保証 | OS、セキュリティ、Pixel Dropのアップデートを7年間提供 |
認証 | |
認証方法 | 指紋認証 顔認証 パターン、PIN、パスワード |
センサー | |
センサー | 近接センサー 周囲光センサー 加速度計 ジャイロメーター 磁力計 気圧計 温度センサー |
接続端子・ボタン | |
接続端子 | USB Type-C® 3.2 |
ボタン | 電源ボタン 音量調節 |
SIM | |
SIM | デュアルSIM:(nanoSIM × 1 と eSIM × 1)または(eSIM × 2) |
オーディオ | |
スピーカー | ステレオスピーカー |
マイク | マイク × 3 |
音響機能 | ノイズサプレッション 空間オーディオ |
ワイヤレス接続 | |
Wi-Fi | Wi-Fi 7(802.11be):2.4GHz、5GHz、6GHz、2×2 MIMO |
Bluetooth | Bluetooth® v6対応、アンテナダイバーシティで信号品質と接続性を強化 |
その他 | NFC Google Cast 超広帯域無線チップによる正確な距離測定と空間定位 デュアルバンドGNSS GPS、GLONASS、Galileo、Beidou、QZSS、NavIC Threadネットワークテクノロジー |
防水・防塵 | |
防水・防塵 | IP68準拠の防塵・防水性能 |
同梱品 | |
同梱品 | Google Pixel 10 Pro XL 1m USB-C® - USB-C® ケーブル(USB 2.0) SIM取り出しツール |
保証 | |
保証期間 | 1年 |